24

 

 

正直、6月に追いつけていなかった。

 

5月の終わりにわかったことがあってから

一瞬、夢の中にいるような、

そのあと現実を突きつけられて時をとめられたかのような、

気がついたら

6月は半ばに差し掛かっていた。

 

今週は、辛い時と大丈夫な時とをただひたすらに繰り返していたと思う。

だんだんと、

階段のように

いったり来てはを繰り返しながら、ちょっとずつ上の階に近づいていくかのような

そんな感覚で、1週間前の絶望と悲しみをだいぶ乗り越えられた気がする。

 

 

水曜日はしっかり仕事を休んで、

木曜日は子どもたちに元気をもらった。

金曜は記憶がなくて

土曜日は体調がきつくてきつくて涙がでそうで。

その日の朝、やっとの思いで仕事を減らす相談をした。

 

今の仕事を始めてまもなく丸4ねん、

大好きな仕事で

自分が欠けたら少し心配で、でもそれが少し嬉しくて

社会に出てやっと責任と誇りを持てる仕事に出会えて

ここまで突っ走ってきた。

(コロナで仕事がなかったり体調崩して休んだりもちろん休む機会はあったけれど)

 

結婚しても特に働くペースは変えず

引っ越ししてからも週1の1時間20分以外特に変わらず。

 

でもどこかで考えていた。

去年の11月頃から、子どもをいつでも迎えたい体制に入って

待ちに待ちに待って、

一歩も進んでいないような日々に苦しみを感じ

途中から楽しく感じられるようにもなったけれど

やっぱりどこかで不安は拭えず。

 

引っ越す頃に

8月頃まで変わりがなければ、働き方を考えようかな、なんて

考えていた。

 

そんな矢先、

「変わり」があった。

一瞬で散ってしまったけれど、それをきっかけにいろんなことを考えられた。

周りからかけてもらった言葉で

「自分を大事に」これがやたらと心に刺さった。

 

私は自分を大事にしてきたつもりだった。

でも人からその言葉を立て続けにかけてもらい

「??、大事にできていない?」と疑問を抱いた。

 

もちろん大事にしている、思っている。

自分自身でもそうだし

周りの人からも本当に大事にしてもらっていると思う。

 

でもこの言葉を機に、「もっと」大事にしてみようかな

なんてことを考えてみた。

 

ゆとりがありすぎる日々に嫌気が差したらそれはそれだ。

少しだけ、働くペースを抑えてみることにする。

 

自分と家族をもっともっと大事に、中心に、生きてみようと思う。

 

 

 

それを打ち明けられて

受け入れてもらえて

少し安心したのか、

日曜日からは体も心もだいぶ安定してきた。

 

先週思い立った「おばあちゃんに会いに行かなきゃ」を叶えてきた。

 

仕事の後にそのまま新潟に向かった。

早い時間に向かえたから、夕暮れの田んぼを横目にふるさとにいくことができた。

幸せだった。

 

やっぱり、これだ、これが私のふるさとなんだ。

これが大好きで、小さい頃の温かい記憶が拭えないんだ。

 

 

新潟駅について思い出した。

昔の恋人とかつて新潟に来た時にかけられた

「りさはやっぱり新潟の人だね」という言葉があった。

 

すごく嬉しくて、胸に響いた言葉だった。

この人、私のことをわかってくれているなと

お付き合いを始めて数年経ったタイミングでやっと実感できる言葉だった。

新潟を知って、小針の家を知って、おばあちゃんを知って

これで初めて私のことを知ってもらえると思う。

 

だから今の彼にはまだそれが欠けていて

私のこと、知っているかなあ、なんて切ない気持ちにもなった。

 

私を知ってくれているのは、あのひとだけだったのかも、みたいなね。

 

(その時はそう思ったけど

いや、今の彼は何度も何度もこういう話を聞いて、頷いて、理解しようとしてくれているようね)

 

 

 

そして久しぶりに母に会えたことが本当に嬉しかった。

 

先週から母にとても会いたかった。

辛くて仕方のなかった日、あってもどうしようもないのに

実家に帰ろうとしてしまう自分がいた。

 

母になりたい私の思い、ぐちゃぐちゃな思いを消化してくれるのは

私の母だ、とそんな思考回路だったのだと思う。

 

でもやっぱり笑顔で会いたくて

どう打ち明けようかも迷ったりして。

結局、元気なふりしてさらっと伝えたけれど

涙を浮かべてハグしてくれて、やっぱり母は私の大好きな母だった。

道端でその話を続けていた時も

ママもきっと知らずにそういうことあったと思うよ、とか

流されてしまうような話かもしれないけど、辛いのがわかるよ、とか

とても優しい言葉をかけてくれた。

 

話ができて、本当によかった。

 

 

ふるさとといえば、なタレかつを食べて

ぐうすかソファで寝て

帰省をしているって感覚を堪能した。

 

朝は変わらず早く起きてしまったけれど、

いつものコースで海に行き

そして今回の目的、祖母の新しい暮らしの住処を訪れた。

 

髪も整えて肌もぴかぴかで安心した。

しっかり自分で歩く姿、本当に見れてよかった。

 

恨めしいこの世の中のシステム、ガラス越しでしか会えなくて

きちんと会話ができなかったことが悲しかったけど

結婚した話をしたら、目を輝かせて驚いてくれて(何度も驚いてくれて嬉しい)

おめでとう、よかったわね〜と本当に嬉しそうな顔をしてくれる。

結婚ができて本当によかった。

 

そしておばあちゃんらしいのが、何度も何度も

ありがとう〜、ありがとう〜と伝えてくれるところ。

 

施設の方の計らいで、最後はドアのところにきてくれて

声も直接聞かせてくれた。本当に嬉しかった。

おばあちゃんの「ありがとう」の声は一生忘れたくない。

上品でしゃきっとして温かさのある声。大好きなんだ。

 

いつも、これが最後の覚悟、と決めて向かうけれど

やっぱり終わるとその瞬間に、またすぐに会いたいなと結局思う。

まだまだ何度でも会いたい。

そして会えそうな気がする、そう思わせてくれるくらいおばあちゃんはしゃんと

元気そうにしていた。

 

 

パン屋さんで好みのパンを好き放題選んで

今回の目的その2、新潟の自分にとってとても大切な神社、山にお邪魔した。

 

境内に入った瞬間の空気の切り替わり、あれが大好きで

ここまで来られてよかった・・・と心から思えた。

今回のことも神様に報告をできて

大好きなにわとりも思う存分見つめられて

想定外の山の天辺まで行くこともできて

改めて平野と海、海の向こうの佐渡島を見て

新潟の人間でよかった・・・・と思った。

 

夕方は大好きなイオンのお寿司

大好きな公園のある懐かしい道を歩いて帰って

やっぱりここにずっといたいなと思ってしまった。

 

新潟が大好きでたまらない。

 

 

次の日は、母とばたばたと片付けたり

工事のことを考えたり

特段何もしなかったけれど

最後に流石に涙が出てしまった。

大好きなふるさと、くることができて本当によかった。

 

 

すっかり心が切り替えられた。

 

先週まで囚われていたこと、あまり考えないようになったし

SNSもやめてスッキリしたし

健康に向かう第2章を始めた心持ちで、地元の整体を開拓したり

来週からはヨガに行ってみようかな〜なんて計画したり

 

心がとても、良い感じ。

 

 

 

こんなこと記すのもどうかと思うけど、

彼とゆっくり過ごす時間があって

涙が出そうになった、嬉しかった。

先週のまま進んでいたら

それも幸せだったけど、こういう時間がしばらく取れなくなるんだな

と思ったりもして。

 

今が今で、この結果で、全て良かったんだな

そう思えるような1週間を過ごすことができた。

 

 

 

あさみさんから返事が来たことも嬉しくて

いつでも応援してるよって言葉が嬉しくて。

 

 

幸せなことにあふれている、私の人生。

 

 

すっごく、すっごく、いい1週間だった。