52
最後の火曜日
太陽が眩しすぎて目を擦るような日。
朝起きて、洗濯物をして、冷蔵庫の掃除、庭の掃き掃除、クリスマスの片付け、お正月飾りの準備、掃除用具の買い出し、換気扇掃除、アイロンがけ、、、
合間にお風呂を挟んで。
本を読みながら、ヌガーとキームンをいただいて楽しんだ朝風呂。
控えめに言っても最高の午前だった。
休日らしい。
すがすがしい。
今こうして良い火曜日を迎えられているのは、この1週間も楽しく過ごせたからだ。
水曜日は記憶なし、木曜日はあまり覚えてないけれど、のんびりと夜を過ごせたような気はする。
金曜日は主人の誕生日だ。そして冬至の日でもあった。
今年の誕生日は冬至も誕生日もどちらも兼ね備えたディナーを用意したくて、
レッスンもあって限られた時間の中でぱぱっぱっとなんとか間に合わせることができた。
贈り物はリクエストをくれていたパジャマ。
ごはんも、プレゼントも喜んでもらえてよかった。
先週までいろいろな感情を抱いていたから、あんまり心をこめまくったーー!というようなことはできなかったけど、
今の自分の中での最適解というか、
今の自分にできる限りのこと、したい限りのことはできたし、
こうやって隣にいてくれることへの感謝の気持ちもじわっとわいてきて
うん、ここまでこられてよかったな、と思える感じ。なんともつたわりづらいけど、未来の自分にはこの時の気持ちが読み返した時にわかってもらえればそれでよい。
そして次の土曜はイギリスお土産、贈り物とよもぎ蒸し。
よもぎ蒸しはそういえば今年の出会いだったのか。
もうすっかり自分の生活習慣に馴染んでいるけれど、少し間が空いていくとやはり身体がとてもほっとする、ゆるむ。
土曜に行った時も、ほぉーっと心のそこから息をつくことができた。
自分1人だけになれる空間。
けいたいを手放して本に集中できる空間。
子宮や体のためにもちろんだけど、心のためにも必須な時間なのだ。
そして日曜はクリスマスイヴ。
以前は日記に、印象に残ったお客様の言葉や接客のやりとりを時々残していたけれど、そういえばここのところは一切そういうことをしていなかった。
クリスマスの日は久しぶりに記録に残したくなるような1日を過ごせた。
朝一はカップルがたくさん。
お昼間は、香川からいらした2人組が涙が出そうなお顔をしてくださるほど感激してくれていて、その姿を見てこちらも泣きそうになってしまった。
ああ、こうして喜んでもらえるのが楽しいから、サービスのお仕事をしていられるのだなと。
年の瀬に、久しぶりに初心に帰れたような気がした。
そしてえりこさんとの今年最後の出勤日でもあった。
今年は本当に彼女の存在が大きかった。
私も迷惑をかけてしまった側だけど、
今年彼女がいなければ、本当に乗り越えることができなかったのだ。
ふたりで、ほんとうに大変な年だった。、
それを振り返ると、涙が出てきた。
いつかひとりで仕事をしたいと思っているけど、こういう時に仲間のいる大切さを強く実感したりする。
そして土日の夜ともに、主人が夕飯を用意してくれた。
クリスマスだからと腕によりをかけてくれたのだけれど、
私はどうしても、そのかかってしまう時間や手際にいらいらとしてしまい
嬉しく思うべきはずのことをそう受け入れられなくて、それがとても辛かった…
気持ちを込めてくれていることに、あの態度はひどかったなと猛省する。
でも同時に、彼にもわかってほしいこと、しているべきこと、を伝えることができたし、
きっと今後変わっていってくれるのかなとおもう。
彼にだけではなく、自分にもかわるべきところがたくさんある。
まずはやってくれたことへの感謝をしっかりとしないといけないね。
そういう気持ちを忘れないようにしたいね。
ちょっと苦い思い出だけど、これも一つの過程で、私たち家族が味わって、越えてゆくべきこと。
クリスマスイヴの夜はツリーの前でプレゼント交換をした。
嬉しい贈り物だった。わたしのことを考えてくれたんだろうな〜と思えるようなビンテージの可愛いバッグ、一輪挿し、鳥さんのバッジ。
そして、1番思い出に残ったのは赤ちゃんへのプレゼント。
先週月曜日にジェラピケでみたエルモの赤ちゃんソックスが忘れられなくて、そんなときにいつもインスタを見ている同じ時期にベイビーロスをした人の投稿を見た。
「クリスマスツリーに赤ちゃんのものを置くと、次のクリスマスの時には赤ちゃんと一緒に過ごすことができる」そんなジンクスを投稿していた。
これを見て、主人に提案をした。
未来の赤ちゃんのために、プレゼントをひとつずつ用意しない?と。
そして迎えたクリスマスイヴ。
お店の袋を見て一瞬で分かった。
私たち、同じものを買っている。
まーーったく、おなじもの。
こんなことあるんだな、と驚いた。
ジェラピケのエルモのベビーソックス。
四つ並んでいる姿がたまらなくかわいい。
赤ちゃんのグッズがごまんとある世界で同じものを買ってしまうわたしたち。
双子の親になる運命だったんだなと感じてしまうとても不思議な体験だった。
双子の親になるべくして生まれてきたのが、わたしたちふたりなのかもしれない。
プレゼントを開く動画を録ってみたけれど、その時の2人の顔がとても優しかった。
それを見返すと、自分の動画だからおかしいけど、何度でも涙が出てしまう。
今までは過去に縋って辛い涙だったけど
前を向いていきたいなと、やっとようやく思い始められる、そんな気持ちになれる動画だった。
このプレゼント交換があったことで記憶に強く残るクリスマスになった。
月曜は家でのんびり掃除をすすめて(ちなとあう話をしていたけど2人とも体調が微妙で。ゆっくりしようって言ってくれたのがうれしかった!)
午後には今年最後の挨拶にいつもの神社へいった。
日差しが温かく、やはり心がとても安らいだ。
そこからあの駅まで歩いた。あのルート。
胸が苦しくなるくらい、色々な感情に襲われたあの数年間、そして思い出して暮らしてきたこの数年間。
でもそれをひとつ乗り越えたこの12月。
だからこそ歩けたあの道。
もう戻れない、もう戻らない、戻らなくていい、進んでいきたいとやっと思えた。
あの道を歩いてやっとここまでの気持ち、道を整理できたような気がする。
クリスマスの日に小一時間キッズと英語のレッスンをして、そのあとは一年で1番最後の特別な夕ごはん。
目を瞑って味わう
これがいかに贅沢で幸せなことか…
普段は時間もないとそんなことができないし、
そこまで味わえるほどのものを食べていないこともある。
時間をとって、
食べることだけ、それだけに集中して、
素材の味を活かした繊細な味付けを堪能して…
そんな時間がとてもしあわせだった。
とても贅沢なお店だけれど
結婚記念日と年末にいくことが恒例になっているお店。
いつも初心に帰らせてくれるとても思い入れのあるところ。
またここへきて、
目をつむりながらひとつひとつの味を噛み締められる日を過ごせるよう、
来年もひとつ一つを丁寧に過ごしていきたい、と年の瀬らしいことをおもう。
さ、これから実家に主人がくる。
パパとも久しぶりだ〜
みんなで楽しく過ごせますように